エックス線作業主任者の予想問題 | エックス線作業主任者 講習会・通信講座

0742-93-4303

受付時間 10時~19時(土日祝休み)

エックス線作業主任者の予想問題

予想問題イラスト

本試験では「見たことない問題」「新しい傾向の問題」が出題されることがあります。

実際に受験された弊社の受講者さんからも、そういった情報が寄せられています。

その情報を参考に、X線作業主任者試験の予想問題を作成しました。

予想問題はもちろん受験対策として有効ですが、既存の過去問はすでに出題実績がある問題なのでやはり過去問も大切です。

これから受験する人は、過去問も予想問題もぜひチャレンジしてみましょう。

また予想問題は、今後も追加していくことがあります。

追加したときは、メルマガでいち早くお知らせしていますので、登録がまだの人はメルマガ登録をおススメします。

予想問題 管理①

問題 図Ⅰのように、検査鋼板に垂直に細い線束のエックス線を照射し、エックス線管の焦点から5mの位置にあるP点で、透過したエックス線の1cm線量当量率を測定したところ、64mSv/hであった。
次に図Ⅱのように、この線束を厚さ10mmの鋼板で遮へいし、10mの位置にあるQ点で1cm線量当量率を測定したところ2mSv/hとなった。
この位置において、1cm線量当量率を0.5mSv/hとするために必要な遮へい鋼板の厚さに最も近いものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、エックス線の実効エネルギーは変わらないものとする。また、散乱線の影響は無いものとする。【340303】

管理図01

(1)12mm
(2)17mm
(3)22mm
(4)27mm
(5)32mm


答え(2)
まず、P点(5mの位置)とQ点(10mの位置)では、距離が異なりますので、距離の逆二乗則(線量IQ/線量IP=距離P2/距離Q2)を用いて、P点(5mの位置)の1cm線量当量率を、Q点(10mの位置)の値に計算します。
P点(5mの位置)で、1cm線量当量率は64mSv/hですから、次のように計算します。

線量IQ/64[mSv/h]=52[m]/102[m]
線量IQ=25[m]×64[m]/100[mSv/h]
線量IQ=16[mSv/h]

続いて、鋼板の半価層hがわからないので、減弱の式(I=I0(1/2)x/h)を用いて、問題文で与えられた値と先ほど求めた1cm線量当量率から計算します。

2[mSv/h]=16[mSv/h](1/2)10[mm]/h[mm]
2[mSv/h]/16[mSv/h]=(1/2)10[mm]/h[mm]
(1/2)×(1/2)×(1/2)=(1/2)10[mm]/h[mm]
(1/2)3=(1/2)10[mm]/h[mm]

左辺と右辺は、(1/2)の部分が同じなので、指数の部分にも同じ数字が入ります。
指数の部分を抜き出して計算すると、次のようになります。

3=10[mm]/h[mm]
h≒3.3

つまり、鋼板の半価層hは3.3mmです。
続いて、「Q点(10mの位置)において、1cm線量当量率を0.5mSv/hとするために必要な遮へい鋼板の厚さx」を、減弱の式を使って求めます。

0.5[mSv/h]=16[mSv/h](1/2)x[mm]/3.3[mm]
0.5[mSv/h]/16[mSv/h]=(1/2)x[mm]/3.3[mm]
0.5[mSv/h]/16[mSv/h]=(1/2)x[mm]/3.3[mm]
(1/32)[mSv/h]=(1/2)x[mm]/3.3[mm]
(1/2)×(1/2)×(1/2)×(1/2)×(1/2)=(1/2)x[mm]/3.3[mm]
(1/2)5=(1/2)x[mm]/3.3[mm]

左辺と右辺は、(1/2)の部分が同じなので、指数の部分にも同じ数字が入ります。
指数の部分を抜き出して計算すると、次のようになります。

5=x[mm]/3.3[mm]
5×3.3[mm]=x[mm]
x[mm]=5×3.3[mm]
x[mm]=16.5[mm]

つまり、厚さ16.5mmの遮へい鋼板を使えば、透過後の1cm線量当量率を0.5mSv/hにすることができます。
最も近いものは、(2)17mmが正解です。

予想問題 管理②

問題 エックス線装置を用いて透過写真撮影を行う場合のエックス線の遮へい及び散乱線の低減に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340303】

(1)遮へい体には、原子番号が大きく、密度の高い物質を用いるのがよい。
(2)コンクリートは鉛より遮へい効果は小さいが、安価であるため一般に遮へい体として用いられている。
(3)照射筒は、照射口に取り付けるラッパ状の遮へい体で、エックス線束及び散乱線が外部へ漏えいしないようにするために用いる。
(4)ろ過板は、硬エックス線を除去し、軟エックス線にするために用いられる金属板である。
(5)絞りは、エックス線束の広がりを制限し、エックス線を必要な部分にだけ照射するために用いる。


答え(4)
(1)(2)(3)(5)は正しい。
(4)は誤り。ろ過板は、軟エックス線を除去し、硬エックス線にするために用いられる金属板で、被写体からの後方散乱線の低減に効果があります。

予想問題 管理③

問題 エックス線及び電磁波に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。【340119】

(1)エックス線は波長が可視光線より長い電磁波である。
(2)エックス線は、直接電離放射線である。
(3)エックス線光子の質量は、電子の質量に等しい。
(4)K系列の特性エックス線は、管電圧を上げると強度が増大するが、その波長は変わらない。
(5)電磁波の進む速さ(光速度)をc、波長をλ、振動数(周波数)をνとしたとき、その関係はc=λ/νで表される。


答え(4)
(1)は誤り。エックス線は波長が可視光線より短い電磁波です。
(2)は誤り。エックス線は、間接電離放射線です。
(3)は誤り。エックス線は、質量を持っていません。
(4)は正しい。
(5)は誤り。波長λ(ラムダ)と振動数(周波数)ν(ニュー)は、反比例の関係にあります。つまり、c=λνで表すことができます。

予想問題 管理④

問題 エックス線装置を使用する管理区域を設定するための外部放射線の測定に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340119】

(1)測定は、1cm線量当量及び70μm線量当量について行う。
(2)位置によって測定値の変化が大きいと予測される場合は、測定点を密にとる。
(3)あらかじめバックグラウンド値を調査しておき、これを測定値から差し引いた値を測定結果とする。
(4)測定者は、外部放射線の測定中には必ず放射線測定器を装着する。
(5)放射線測定器での測定が不能な場合は、計算によって3か月間の1cm線量当量を求めることができ、これをもって3か月間における外部放射線による実効線量とすることができる。


答え(1)
(1)は誤り。測定は、1cm線量当量又は1cm線量当量率について行ないます。
(2)(3)(4)(5)は正しい。放射線測定器が周辺機器からのノイズの影響を受けたり、きわめて短時間の照射であることにより放射線測定器が応答できないなど、放射線測定器の性能上、正しい測定結果が得られないことが予想される場合は、計算によって求めることができます。

予想問題 法令①

問題 エックス線装置構造規格において、工業用等のエックス線装置のエックス線管に関する規定について、次の文中の[  ]内に入れるAからCの語句又は数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。【340303】

「コンデンサ式高電圧装置を有する工業用等のエックス線装置のエックス線管は、波高値による定格管電圧が200kV未満のエックス線装置では、エックス線管の焦点から1mの距離における利用線錐以外の部分のエックス線の空気カーマ率が[ A ]mGy/h以下になるように、かつ、コンデンサ式高電圧装置の充電状態であって、照射時以外のとき、エックス線装置の接触可能表面から[ B ]の距離におけるエックス線の空気カーマ率が[ C ]μGy/h以下になるように、遮へいされているものでなければならない。」

(1)A:2.6 B:5cm C:10
(2)A:2.6 B:5cm C:20
(3)A:4.3 B:1m C:10
(4)A:4.3 B:1m C:20
(5)A:4.3 B:1m C:100


答え(2)
●工業用等のエックス線装置(コンデンサ式高電圧装置も含む。)のエックス線管は、その焦点から1mの距離における利用線錐以外の部分のエックス線の空気カーマ率が、波高値による定格管電圧が 200kV未満のエックス線装置では、[ 2.6 ]mGy/h以下、波高値による定格管電圧が 200kV以上のエックス線装置では、4.3mGy/h以下になるように遮へいされているものでなければなりません。

●コンデンサ式高電圧装置を有するエックス線装置のエックス線管は、コンデンサ式高電圧装置の充電状態であって、照射時以外のとき、エックス線装置の接触可能表面から[ 5cm ]の距離におけるエックス線の空気カーマ率が[ 20 ]μGy/h以下になるように遮へいされているものでなければなりません。

コンデンサ式のエックス線装置とは、充電したバッテリーから電力を得て、エックス線を照射する装置のことです。
移動させて使用する場合などは、コンデンサ式のエックス線装置が活躍することがあります。

予想問題 法令②

問題 エックス線装置構造規格に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340119】

(1)波高値による定格管電圧10kV未満のエックス線装置には、この構造規格が適用されるものはない。
(2)試験研究の目的で使用するエックス線装置には、この構造規格が適用されるものはない。
(3)この構造規格が適用されるエックス線装置は、照射筒、しぼり及びろ過板を取り付けることができる構造のものでなければならない。
(4)この構造規格が適用されるエックス線装置には、見やすい箇所に、定格出力、型式、製造者名及び製造年月が表示されていなければならない。
(5)厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、この構造規格が適用されるエックス線装置を製造し、又は輸入した者が、当該エックス線装置で、厚生労働大臣が定める規格を具備していないものを譲渡し、又は貸与した場合には、その者に対し、当該エックス線装置の回収又は改善を図ること、当該エックス線装置を使用している者へ厚生労働省令で定める事項を通知することその他当該エックス線装置が使用されることによる労働災害を防止するため必要な措置を講ずることを命ずることができる。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。例えば、規格を具備していないエックス線装置を販売した業者には、国はその業者に対して回収改善の命令をすることができます。
(2)は誤り。エックス線又はエックス線装置の研究又は教育のため、使用のつど組み立てるものには、この構造規格は適用されません。

予想問題 法令③

問題 エックス線作業主任者に関する次の記述のうち、労働安全衛生関係法令上、定められていないものはどれか。【340119】

(1)満18歳に満たない者には、エックス線作業主任者免許を与えない。
(2)エックス線作業主任者免許を受けている者で、当該免許に係る業務に現に就いているもの又は就こうとするものは、氏名を変更したときは、免許証の書替えを受けなければならない。
(3)エックス線作業主任者免許を受けている者で、当該免許に係る業務に現に就いているもの又は就こうとするものは、住所を変更したときは、免許証の書替えを受けなければならない。
(4)エックス線作業主任者免許の交付を受けた者で、当該免許に係る業務に現に就いているもの又は就こうとするものは、これを滅失し、又は損傷したときは、免許証の再交付を受けなければならない。
(5)エックス線作業主任者免許に係る業務について法律違反し、免許を取り消され、その取消しの日から起算して1年を経過しない者には、当該免許を与えない。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は定められている。
免許の取り消しに該当する事項として、主に次のものがあります。
・故意又は重大な過失により、当該免許に係る業務について重大な事故を発生させたとき。
・当該免許に係る業務について、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反したとき
・当該免許試験の受験についての不正その他の不正の行為があったとき。
・免許証を他人に譲渡し、又は貸与したとき。
・免許を受けた者から当該免許の取消しの申請があったとき。
(3)は定められていない。住所変更したときは、免許証の書替えを受ける必要はありません

予想問題 法令④

問題 放射線業務従事者が受ける等価線量の被ばく限度に関する次の文中の[  ]内に入れるAからCの数値の組合せとして、法令上、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。【340119】

「事業者は、放射線業務従事者の受ける等価線量が、眼の水晶体に受けるものについては5年間につき[ A ]mSv及び1年間につき[ B ]mSvを、皮膚に受けるものについては1年間につき[ C ]mSvを、それぞれ超えないようにしなければならない。」

(1)A:100 B:50 C:150
(2)A:100 B:50 C:500
(3)A:150 B:50 C:150
(4)A:150 B:100 C:500
(5)A:250 B:150 C:150


答え(2)
被ばく限度の問題は頻出で、このような穴埋め問題で出題されることもあります。
眼の水晶体100mSv/5年、および50mSv/年で、皮膚500mSv/年です。

なお、「眼の水晶体に受ける等価線量の限度」については、近年、法改正されました。
【改正前】1年間に150mSv
【改正後】5年間につき100mSvおよび1年間につき50mSv

改正日は令和2年4月1日で、施行日は令和3年4月1日です。
またこれに関連する他の内容についても改正されています。
施行日以降は、新基準での解答が求められますのでご注意ください。

【関連記事】法令改正による眼の被ばく限度の引き下げ等について

予想問題 法令⑤

問題 労働安全衛生関係法令に基づくエックス線作業主任者免許及び免許証に関する次の記述について、正しいものはどれか。

(1)エックス線作業主任者免許を現に受けている者については、エックス線作業主任者免許を重ねて受けることができる。
(2)エックス線作業主任者免許の有効期間は10年であり、その有効期間が過ぎるまでの間に、都道府県労働局長に更新の申請をしなければならない。
(3)満20歳未満の者は、エックス線作業主任者免許を受けることができない。
(4)都道府県労働局長は、免許を受けた者が免許証を他人に譲渡し、又は貸与したときは、その免許を取消し、又は6か月を超えない範囲内の期間を定めてその免許の効力を停止することができる。
(5)免許の取消しの処分を受けた者は、速やかに、免許証を破棄しなければならない。


答え(4)
(1)は誤り。免許を現に受けている者は、原則、当該免許と同一の種類の免許を重ねて受けることができません。
(2)は誤り。免許には、有効期間を設けることができますが、エックス線作業主任者免許の有効期間は法令で定められていません。
(3)は誤り。満18歳未満の者は、エックス線作業主任者免許を受けることができません。
(4)は正しい。他にも故意又は重大な過失により、エックス線に係る業務について重大な事故を発生させたときエックス線作業主任者免許試験の受験についての不正その他の不正の行為があったときなども、都道府県労働局長はその免許を取消し、又は6か月を超えない範囲内の期間を定めてその免許の効力を停止することができます。
(5)は誤り。免許の取消しの処分を受けた者は、遅滞なく、免許の取消しをした都道府県労働局長に免許証を返還しなければなりません。

予想問題 法令⑥

問題 労働安全衛生関係法令に基づく免許証の書替えについて、次の文中の[  ]内に入れるA及びBの語句の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

「免許証の交付を受けた者で、エックス線に係る業務に現に就いている者又は就こうとする者は、[ A ]を変更したときは、所定の様式を免許証の交付を受けた[ B ]又はその者の住所を管轄する[ B ]に提出し、免許証の書替えを受けなければならない。」

(1)A:本籍又は氏名 B:都道府県労働局長
(2)A:住所又は氏名 B:都道府県労働局長
(3)A:住所又は氏名 B:労働基準監督署長
(4)A:氏名 B:都道府県労働局長
(5)A:氏名 B:労働基準監督署長


答え(4)

まずAについて解説します。
以前は、本籍又は氏名を変更したとき、免許証の書替えが必要でした。
でも、法改正によって2017年4月以降は、本籍の記述が削除され氏名のみになりました。

次にBについて解説します。
免許証の交付、再交付、書替えは、都道府県労働局長が行います。
ちなみに、都道府県労働局と労働基準監督署は、それぞれ労働上の問題を解決する組織ですが、都道府県労働局の方が上位の組織です。

予想問題 法令⑦

問題 次の装置等の業務に係る作業のうち、管理区域ごとに、エックス線作業主任者を選任しなければならないものに該当しないものはどれか。
ただし、医療用又は波高値による定格管電圧が1,000kV以上のエックス線を発生させる装置を使用する業務に係る作業を除く。

(1)エックス線装置の使用の業務
(2)エックス線の発生を伴うエックス線装置の検査の業務
(3)エックス線管やケノトロンのガス抜きの業務
(4)エックス線の発生を伴うエックス線管やケノトロンの検査の業務
(5)空港にあるハイジャック防止用手荷物検査装置で、装置の内部に管理区域が存在するが、労働者の手指等が装置の内部に入らない構造の装置を用いた検査の業務


答え(5)

法令上、下記の業務について、エックス線作業主任者を選任しなければなりません。
1.エックス線装置の使用又はエックス線の発生を伴う当該装置の検査の業務
2.エックス線管若しくはケノトロンのガス抜き又はエックス線の発生を伴うこれらの検査の業務
ただし、医療用又は波高値による定格管電圧が1,000kV以上のエックス線を発生させる装置を使用するものを除きます。

医療用のものは医師診療放射線技師などが管理にあたり、波高値による定格管電圧が1,000kV以上のエックス線を発生させる装置については第1種放射線取扱主任者が管理にあたることとされています。

空港の手荷物検査装置は、装置の外部に管理区域が存在しないため、条件が整えば、エックス線作業主任者の選任が不要です。

予想問題 測定①

問題 エックス線の測定に用いるNaI(Tl)シンチレーション検出器に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340119】

(1)シンチレータに混入される微量のタリウムは、発光波長の調整や発光量増加の役割を果たす活性剤である。
(2)シンチレータにエックス線が入射すると、紫外領域の減衰時間の長い光が放射される。
(3)シンチレータから放射された光は、光電子増倍管の光電面で光電子に変換され、増倍された後、電流パルスとして出力される。
(4)シンチレーション検出器の分解時間は、おおよそ10-6~10-8秒程度であり、高速の計測を行なうことができる。
(5)光電子増倍管から得られる出力パルス波高は、シンチレーションによる発光光子数に比例する。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。出力パルス波高とシンチレータの中の発光光子数が比例するので、シンチレーション検出器ではエネルギー分析を行なうことができます。
(2)は誤り。シンチレータにエックス線が入射すると、可視領域の減衰時間の短い光(蛍光)が放射されます。

予想問題 測定②

問題 放射線の測定などの用語に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340119】

(1)方向依存性とは、放射線の入射方向により検出器の感度が異なることをいう。
(2)半導体検出器において、荷電粒子が半導体中で1個の電子・正孔対を作るのに必要な平均エネルギーをε値といい、シリコンの場合は約3.6eV程度である。
(3)気体に放射線を照射したとき、1個のイオン対を作るのに必要な平均エネルギーをW値といい、気体の種類にあまり依存せず、放射線のエネルギーに応じてほぼ一定の値をとる。
(4)放射線を計数したときの計数値は、時間的に確率的な現象で、測定された計数値のバラツキ(分布)はポアソン分布となる。
(5)放射線を計数したときの計数値の平均値が大きいほど、相対標準偏差は小さくなる。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。放射線を測定すると、ある時はたくさん測定して、ある時はあまり測定しないといったように、測定値にバラツキが生じます。
このバラツキ(分布)は、ポアソン分布という分布で表されます。
また、このような測定値のバラツキの程度を知るために、相対標準偏差という指標を用います。
相対標準偏差が小さいほど、測定の精度は高くなります。
(3)は誤り。W値は、気体の種類によって異なる値となります。同じ気体中では、放射線のエネルギーにあまり依存しません。

予想問題 測定③

問題 放射線の量とその分類を表す組合せとして誤っているのはどれか。

(1)カーマ ・・・・ 物理量
(2)吸収線量 ・・・ 物理量
(3)等価線量 ・・・ 防護量
(4)実効線量 ・・・ 防護量
(5)照射線量 ・・・ 実用量


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。照射線量は、単位質量あたりに発生した電荷を表す量で、物理量に分類されます。
なお、実用量としては、線量当量があります。

予想問題 生体①

問題 次のAからDの放射線による身体的影響について、その発症にしきい線量が存在するものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。【340119】

A 白血病
B 白血球の減少
C 水晶体の混濁
D 胚死亡

(1)A,B,D
(2)A,C
(3)A,D
(4)B,C
(5)B,C,D


答え(5)
A白血病は、確率的影響なので、しきい線量が存在しないと考えられています。
B白血球の減少、C水晶体の混濁、D胚死亡は、確定的影響なので、しきい線量が存在します。
ほかにも、不妊、腸粘膜の脱落による下痢や下血、造血器官の障害によるリンパ球や血小板の減少には、しきい線量が存在します。

予想問題 生体②

問題 組織加重係数に関する次のAからDの記述のうち、正しいものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。【340119】

A 組織加重係数は、各臓器・組織の確率的影響に対する相対的な放射線感受性を表す係数である。
B 組織加重係数は、骨髄(赤色)より生殖腺の方が大きい。
C 組織加重係数は、どの組織・臓器においても1より小さい。
D 被ばくした組織・臓器の平均吸収線量に組織加重係数を乗ずることにより、等価線量を得ることができる。

(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


答え(2)
A,Cは正しい。
Bは誤り。組織加重係数は、骨髄(赤色)が0.12生殖腺が0.08です。よって、骨髄(赤色)より生殖腺の方が小さいです。
Dは誤り。組織加重係数を人体の各組織・臓器が受けた等価線量に乗じ、これらを合計することで、実効線量を得ることができます。

予想問題 生体③

問題 放射線による遺伝的影響に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。【340119】

(1)生殖腺が被ばくしたときに生じる障害は、全て遺伝的影響である。
(2)親の体細胞に突然変異が生じると、子孫に遺伝的影響が生じる。
(3)胎児期に被ばくし、成長した子供は、将来、遺伝的影響を起こすことはない。
(4)染色体異常の種類には、フレームシフト、欠失などがある。
(5)倍加線量は、放射線による遺伝的影響を推定する指標とされ、その値が大きいほど遺伝的影響は起こりにくい。


答え(5)
(1)は誤り。生殖細胞を被ばくしたときに生じる障害には、遺伝的影響のほか、不妊などの身体的影響に分類されるものもあります。
(2)は誤り。遺伝的影響は、生殖腺にある生殖細胞を被ばくした結果、子孫を残すときに生じます。
(3)は誤り。成人だけでなく胎児や小児が被ばくした場合にも、その子孫に遺伝的影響が生じるおそれがあります。
(4)は誤り。放射線による染色体異常は、細胞周期に応じて、染色体型異常染色分体型異常などに分けられます。一方、遺伝子突然変異には、フレームシフト欠失、挿入、置換などがあります。
(5)は正しい。

予想問題 生体④

問題 エックス線被ばくによる造血器官及び血液に対する影響に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。【340119】

(1)被ばくにより骨髄中の幹細胞が障害を受けると、末梢血液中の血球数は減少していく。
(2)人の末梢血液中の有形成分の変化は、0.25Gy程度の被ばくから認められる。
(3)白血球は白色骨髄で造血される。
(4)末梢血液中の血球のうち、被ばく後減少が現れるのが最も遅いものは赤血球である。
(5)末梢血液中の赤血球の減少は貧血を招き、血小板の減少は出血傾向を示す原因となる。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。白血球などの血球は、赤色骨髄中で造血されます。
骨髄には他に、脂肪でできている黄色骨髄がありますが、当然、造血機能は持ち合わせていません。
なお、白色骨髄という組織は、人体にはありません。

予想問題 生体⑤

問題 胎内被ばくに関する次のAからDの記述について、正しいものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。【340119】

A 着床前期の被ばくでは胚(はい)の死亡が起こるが、被ばくしても生き残り、発育を続けて出生した子供には、被ばくによる影響はみられない。
B 器官形成期以外の時期の被ばくでも、奇形が発生するおそれがある。
C 胎内被ばくのうち、出生後、精神発達遅滞を起こしやすいのは、胎児期の被ばくである。
D 胎内被ばくを受け出生した子供にみられる発育遅延は、確率的影響に分類される。

(1)A,B
(2)A,B,C
(3)A,D
(4)B,C,D
(5)C,D


答え(2)
A,B,Cは正しい。器官形成期以外の時期(たとえば胎児期)でも、一部の器官に小さな奇形が発生することがあります。
また、器官形成期でも、重い奇形に起因する新生児の死亡が起こることもあります。
Dは誤り。発育遅延は、しきい線量があることからわかるように、確定的影響に分類されます。

予想問題 生体⑥

問題 体細胞が分裂するときの細胞周期に関する次の記述について、誤っているものはどれか。

(1)G1期は、DNA合成の準備期で、蛋白質合成を行い、細胞の体積が増加する。
(2)S期は、DNA合成の時期で、DNA量は2倍に増える。
(3)G2期は、核分裂のための準備期で、DNAはさらに複製される。
(4)M期は、核分裂期で、2つの細胞に分裂する。
(5)細胞が細胞分裂のどの段階にあるかは、放射線に対する感受性に密接に関係している。


答え(3)
(1)(2)(4)(5)は正しい。
(3)は誤り。G2期は、核分裂のための準備期で、細胞の体積が増加します。
ちなみに、S期のSはsynthesisの頭文字で合成という意味です。
M期のMはmitosisの頭文字で有糸分裂という意味です。
G1期とG2期のGはgapの頭文字ですき間という意味で、S期とM期の間を表します。

予想問題 生体⑦

問題 放射線被ばくによる遺伝子突然変異などに関する次の記述について、誤っているものはどれか。

(1)DNA塩基配列の可逆的な変化を遺伝子突然変異という。
(2)遺伝子突然変異には、フレームシフト、欠失、挿入、置換などがある。
(3)欠失突然変異では、塩基配列の一部が失われる。
(4)挿入突然変異では、存在しなかった塩基配列が付加される。
(5)遺伝子突然変異や染色体異常は、発がんや遺伝的影響の原因となる。


答え(1)
(2)(3)(4)(5)は正しい。
(1)は誤り。DNA塩基配列の不可逆的な変化(元に戻らない変化)を遺伝子突然変異といいます。
可逆的な変化(元に戻る変化)ではありません。

予想問題 生体⑧

問題 放射線被ばくによる染色体異常に関する次の記述について、誤っているものはどれか。

(1)細胞周期におけるG1期に照射を受けると染色体型異常が生じる。
(2)細胞周期におけるG2期に照射を受けると染色分体型異常が生じる。
(3)細胞周期におけるS期に照射を受けると染色体型異常と染色分体型異常の両方が生じる。
(4)染色体型異常には、逆位、相互転座、二動原体染色体、環状染色体などがある。
(5)逆位と相互転座は、不安定型異常で、遺伝情報の一部が失われたりするため細胞死を招く。


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。染色体異常を細胞分裂のしくみの特徴から分類すると、安定型異常不安定型異常に分けられます。
安定型異常には、逆位と相互転座があります。これらの異常は細胞分裂上の障害になりませんので、細胞の生存率に影響しません。
一方で、不安定型異常には、二動原体染色体と環状染色体があります。これらの異常は、遺伝情報の一部が失われたりするため細胞死を招きます。

予想問題 生体⑨

問題 放射線によるDNAの損傷に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)DNA損傷には、塩基損傷とDNA鎖切断がある。
(2)DNA損傷において、エックス線などの低LET放射線では、直接作用より間接作用の寄与が大きい。
(3)間接作用の主役は、水分子由来のラジカルであり、特にハイドロキシラジカル(ヒドロキシルラジカル)は損傷を作る作用が強い。
(4)DNA鎖の骨格である糖-リン酸が損傷を受けるとDNA鎖切断が生じる。
(5)細胞死や染色体異常の生成に直接関係するのは、1本鎖切断である。


答え(5)
(1)(2)(3)(4)は正しい。
(5)は誤り。細胞死染色体異常の生成に直接関係するのは、2本鎖切断であると考えられています。

講師のご紹介

講師写真

はじめまして。講師の奥田真史です。エックス線作業主任者の講習会・通信講座なら私にお任せ下さい!
実務4年!講師13年!の実績があり、合格まで徹底サポートいたします!
いつでもお気軽にお問い合わせ下さい。私が対応いたします。
講師プロフィール
著書はこちら

サイドカバーデザイン
サイドバー電話
サイドバーメール
サイドバービデオ2022年版
サイドバービデオ
サイドバー決済方法
上に戻る