X線作業主任者の過去問の解説:法令(2020年4月) | エックス線作業主任者 講習会・通信講座

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X線作業主任者の過去問の解説:法令(2020年4月)

ここでは、2020年(令和2年)4月公表の過去問のうち「関係法令(問11~問20)」について解説いたします。

それぞれの科目の解説は、下記ページからどうぞ。

X線作業主任者の過去問の解説:管理(2020年4月)
X線作業主任者の過去問の解説:法令(2020年4月)
X線作業主任者の過去問の解説:測定(2020年4月)
X線作業主任者の過去問の解説:生体(2020年4月)



問11 エックス線装置を用いて放射線業務を行う場合の管理区域に関する次の記述のうち、労働安全衛生関係法令上、正しいものはどれか。

(1)管理区域は、外部放射線による等価線量が3か月間につき1.3mSvを超えるおそれのある区域である。
(2)管理区域には、放射線業務従事者以外の者が立ち入ることを禁止し、その旨を明示しなければならない。
(3)放射線装置室内で放射線業務を行う場合、その室の入口に放射線装置室である旨の標識を掲げたときは、管理区域を標識により明示する必要はない。
(4)管理区域内の労働者の見やすい場所に、放射線業務従事者が受けた外部被ばくによる線量の測定結果の一定期間ごとの記録を掲示しなければならない。
(5)管理区域に一時的に立ち入る労働者についても、管理区域内において受ける外部被ばくによる線量を測定しなければならない。


答え(5)
(1)は誤り。管理区域とは、外部放射線による「実効線量」が3か月間に1.3mSvを超えるおそれのある区域をいいます。「等価線量」ではありません。
(2)は誤り。管理区域には、必要のある者以外の者が立ち入ってはならないことが定められています。
(3)は誤り。放射線装置室の標識を掲示した場合も、管理区域について標識を掲示しなければなりません。
(4)は誤り。このような規定はありません。ただし、個人の被ばく線量は、本人に通知することは定められています。
(5)は正しい。管理区域は、通常の作業場よりも被ばく線量が大きくなるかもしれない区域です。一時的な立ち入りであっても、原則被ばく線量を測定しなければなりません。



問12 エックス線装置を取り扱う次のAからDの放射線業務従事者について、管理区域内で受ける外部被ばくによる線量を測定するとき、労働安全衛生関係法令に基づく放射線測定器の装着部位が、胸部及び腹・大腿(たい)部の計2箇所であるものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が手指である男性
B 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が胸・上腕部であり、次に多い部位が腹・大腿部である男性
C 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が頭・頸(けい)部である男性
D 最も多く放射線にさらされるおそれのある部位が腹・大腿部であり、次に多い部位が胸・上腕部である女性(妊娠する可能性がないと診断されたものを除く。)

(1)A,B
(2)A,C
(3)B,C
(4)B,D
(5)C,D


答え(2)
この問題では「放射線測定器の装着部位が、胸部及び腹・大腿部の計2箇所であるものの組合せ」を答えます。それぞれの選択肢を見ていきましょう。
Aは、胸部及び腹・大腿部の計2箇所に放射線測定器を装着します。
Bは、胸部にのみ放射線測定器を装着します。
Cは、胸部及び腹・大腿部の計2箇所に放射線測定器を装着します。
Dは、腹部にのみ放射線測定器を装着します。
したがって、A,Cが正解です。



問13 放射線業務従事者の被ばく限度として、労働安全衛生関係法令上、誤っているものは次のうちどれか。
ただし、いずれの場合においても、放射線業務従事者は、緊急作業に従事しないものとする。

(1)男性の放射線業務従事者が受ける実効線量の限度
……………………………… 5年間に100mSv、かつ、1年間に50mSv
(2)女性の放射線業務従事者(妊娠する可能性がないと診断されたもの及び妊娠と診断されたものを除く。)が受ける実効線量の限度
……………………………… 1か月間に3mSv
(3)放射線業務従事者が皮膚に受ける等価線量の限度
……………………………… 1年間に500mSv
(4)放射線業務従事者が眼の水晶体に受ける等価線量の限度
……………………………… 1年間に150mSv
(5)妊娠と診断された女性の放射線業務従事者が腹部表面に受ける等価線量の限度
…………………………… 妊娠中に2mSv


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。
(2)女性の放射線業務従事者が受ける実効線量の限度は、「3か月に5mSv」と定められています。この線量限度を超えて、放射線業務に就かせてはなりません。



問14 次のAからEの場合について、所轄労働基準監督署長にその旨又はその結果を報告しなければならないものの全ての組合せは、(1)~(5)のうちどれか。

A エックス線作業主任者を選任した場合
B 放射線装置室を設置し、又はその使用を廃止した場合
C 常時使用する労働者数が50人以上の事業場で、労働安全衛生規則に基づく定期健康診断を行った場合
D エックス線による非破壊検査業務に従事する労働者5人を含めて25人の労働者を常時使用する事業場において、法令に基づく定期の電離放射線健康診断を行った場合
E 常時使用する労働者数が50人以上の事業場で、法令に基づく雇入れ時の電離放射線健康診断を行った場合

(1)A,C
(2)A,D, E
(3)B,D,E
(4)B,C
(5)C,D


答え(5)
A,B,Eは、行政への報告は不要です。
C 事業場の規模が50人以上で、定期の一般健康診断(体重測定や肝臓の数値を調べる検査など)を実施したとき、その結果を報告しなければなりません。
D 事業場の規模(会社の従業員数)に関係なく、「定期の電離放射線健康診断」を行ったとき、その結果を報告しなければなりません。ちなみに、Eの選択肢のように「雇入れ時の電離放射線健康診断」を実施した場合でも、その結果を報告する必要はありません。



問15 エックス線装置を用いて放射線業務を行う作業場の管理区域に該当する部分の作業環境測定に関する次の記述のうち、労働安全衛生関係法令上、正しいものはどれか。

(1)測定は、原則として6か月以内ごとに1回、定期に行わなければならない。
(2)測定は、1cm線量当量率又は1cm線量当量について行うものとするが、70μm線量当量率が1cm線量当量率を超えるおそれのある場所又は70μm線量当量が1cm線量当量を超えるおそれのある場所においては、それぞれ70μm線量当量率又は70μm線量当量について行わなければならない。
(3)測定を行ったときは、測定日時、測定方法及び測定結果のほか、測定を実施した者の氏名及びその有する資格について、記録しなければならない。
(4)測定を行ったときは、遅滞なく、電離放射線作業環境測定結果報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。
(5)測定の結果は、見やすい場所に掲示する等の方法により、管理区域に立ち入る労働者に周知させなければならない。


答え(5)
(1)は誤り。測定は、「1か月以内ごとに1回」、定期に行わなければなければなりません。しかし、一定の条件を満たせば、「6か月以内ごとに1回」の測定で構いません。
(2)は誤り。測定は、1cm線量当量率又は1cm線量当量について行うものとします。ただし、70μm線量当量率が1cm線量当量率の「10倍」を超えるおそれのある場所又は70μm線量当量が1cm線量当量の「10倍」を超えるおそれのある場所においては、それぞれ70μm線量当量率又は70μm線量当量について行うものとします。
(3)は誤り。測定結果や測定者の氏名は、記録しなければなりませんが、その者が有する資格について記録することは定められていません。
(4)は誤り。測定結果は、行政に提出する必要はありません。ただし、行政から提出が求めらられたときに対応できるように、一定期間会社で保管しなければなりません。
(5)は正しい。



問16 次のAからDの事項について、労働安全衛生関係法令上、エックス線作業主任者の職務とされているものの全ての組合せは(1)~(5)のうちどれか。

A 透過写真撮影の業務に従事する労働者に対し、特別の教育を行うこと。
B 管理区域の標識が規定に適合して設けられるように措置すること。
C 放射線業務従事者の受ける線量ができるだけ少なくなるように照射条件等を調整すること。
D 外部放射線を測定するための放射線測定器について、校正を行うこと。

(1)A,B
(2)A,B,D
(3)A,C,D
(4)B,C
(5)B,C,D


答え(4)
Aの特別教育は、事業者の責務です。
B,Cは、エックス線作業主任者の職務として定められています。これらを含め、7項目の職務が定められています。
Dの校正は、実施者は定められていませんが、校正機関に依頼することも多いでしょう。



問17 エックス線装置構造規格において、工業用等のエックス線装置のエックス線管について、次の文中の[  ]内に入れるAからCの語句又は数値の組合せとして、正しいものは(1)~(5)のうちどれか。

「工業用等のエックス線装置のエックス線管は、その焦点から[ A ]の距離における利用線錐以外の部分のエックス線の空気カーマ率が、波高値による定格管電圧が200kV未満のエックス線装置では、[ B ]mGy/h以下、波高値による定格管電圧が 200kV以上のエックス線装置では、[ C ]mGy/h以下になるように遮へいされているものでなければならない。」

(1)A:5cm B:77 C:115
(2)A:5cm B:155 C:232
(3)A:1m B:1.3 C:2.1
(4)A:1m B:2.6 C:4.3
(5)A:1m  B:6.5 C:10


答え(4)
エックス線装置の遮へい能力の問題です。
これらの規格(数値)はよく出題されるので覚えましょう。
○管電圧「200kV未満」の装置では「2.6mGy/h」以下
○管電圧「200kV以上」の装置では「4.3mGy/h」以下



問18 エックス線装置を用いる放射線業務に常時従事する労働者で管理区域に立ち入るものに対して行う電離放射線健康診断(以下「健康診断」という。)の実施について、電離放射線障害防止規則に違反しているものは次のうちどれか。

(1)健康診断は、雇入れ又は放射線業務に配置替えの際及びその後6か月以内ごとに1回、定期に実施している。
(2)放射線業務に配置替えの際に行う健康診断において、被ばく歴のない労働者に対し、医師が必要と認めなかったので、「皮膚の検査」を省略した。
(3)定期の健康診断において、健康診断実施日の属する年の前年1年間に受けた実効線量が5mSvを超えず、かつ、健康診断実施日の属する1年間に受ける実効線量が5mSvを超えるおそれのない労働者に対し、医師が必要と認めなかったので、「被ばく歴の有無(被ばく歴を有する者については、作業の場所、内容及び期間、放射線障害の有無、自覚症状の有無その他放射線による被ばくに関する事項)の調査及びその評価」を除く他の項目を省略した。
(4)事業場において実施した健康診断の項目に異常の所見があると診断された労働者について、その結果に基づき、健康を保持するために必要な措置について、健康診断実施日から3か月以内に、医師の意見を聴き、その意見を電離放射線健康診断個人票に記載した。
(5)健康診断の結果に基づき、電離放射線健康診断個人票を作成し、5年間保存した後、厚生労働大臣が指定する機関に引き渡している。


答え(2)
(1)は正しい。電離放射線健康診断は「雇入れ、または放射線業務に配置替えの際」に実施して、「その後6か月以内ごとに1回、定期に」実施します。
(2)は違反している。「雇入れ、または放射線業務に配置替えの際」に実施する電離放射線健康診断では、医師の判断で、皮膚の検査を省略することはできません。
(3)は正しい。
(4)は正しい。
(5)は正しい。電離放射線健康診断個人票は、30年間保存することが定められていますが、自社にて5年間保存した後、厚生労働大臣が指定する機関(公益財団法人 放射線影響協会)に引き渡すことができます。



問19 エックス線装置を使用する場合の外部放射線の防護に関する次の措置のうち、電離放射線障害防止規則に違反しているものはどれか。

(1)装置の外側における外部放射線による1cm線量当量率が20μSv/hを超えないように遮へいされた構造のエックス線装置を、放射線装置室以外の室に設置している。
(2)工業用のエックス線装置を設置した放射線装置室内で、磁気探傷法や超音波探傷法による非破壊検査も行っている。
(3)管電圧130kVのエックス線装置を放射線装置室に設置して使用するとき、装置に電力が供給されている旨を関係者に周知させる措置として、手動の表示灯を用いている。
(4)特定エックス線装置を使用して作業を行うとき、照射筒又はしぼりを用いると装置の使用の目的が妨げられるので、どちらも用いていない。
(5)工業用の特定エックス線装置について、エックス線管に流れる電流が定格管電流の2倍に達したとき、直ちに、エックス線管回路が開放位になるように自動装置を設定して、透視の作業を行っている。


答え(2)
(1)(3)(4)(5)は正しい。
(2)は違反している。放射線装置室には、その名の通り放射線発生装置のみ設置することができます。したがって、放射線装置室に放射線が発生しない磁粉探傷装置などを設置し、磁気探傷法による検査を行ってはなりません。



問20 250人の労働者を常時使用する製造業の事業場の安全衛生管理体制として、法令上、選任しなければならないものは次のうちどれか。

(1)総括安全衛生管理者
(2)安全衛生推進者
(3)2人以上の衛生管理者
(4)専任の衛生管理者
(5)専属の産業医


答え(3)
安全衛生管理体制の問題は、問題文をよく読みましょう。この問題では、業種は「製造業」、事業場の規模は「250人」です。
(1)は選任しなくてもよい。総括安全衛生管理者は、「製造業」の場合、「300人以上」の事業場で選任しなければなりません。
(2)は選任しなくてもよい。安全衛生推進者は、「製造業」の場合、「10人以上50人未満」の事業場で選任しなければなりません。
(3)は選任しなければならない。「200人を超え500人以下」の事業場では、2人以上の衛生管理者を選任しなければなりません。
(4)は選任しなくてもよい。専任の衛生管理者は、「1,000人を超える」事業場などで選任しなければなりません。
(5)は選任しなくてもよい。専属の産業医、「1,000人以上」の事業場などで選任しなければなりません。

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はじめまして。講師の奥田真史です。エックス線作業主任者の講習会・通信講座なら私にお任せ下さい!
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